硝子体

当院では最新の小切開硝子体手術を行っております

眼球の中央にあり、その大部分を占める透明なゼリー状の組織を硝子体といいます。この硝子体を介して出血や混濁、牽引などで、様々な病気が起こります。

硝子体手術では、白目の部分に小さな穴を3ヵ所開け、細い器具を眼内に挿入していき、眼の中の出血や混濁を取り除くことや、網膜にできた増殖膜や網膜裂孔を治し網膜の機能を回復させる手術をいいます。
当院では、最新の手術設備や熟練したスタッフにより、手術で治せる病気も増え、安全な手術が可能になっています。

院の硝子体手術

硝子体手術

硝子体手術は局所麻酔で行います。手術室で眼の消毒をした後に眼の下の部分に麻酔の注射をします。それでも手術中痛みを感じる場合は麻酔を追加することで痛みを取り除くことが可能です。
白内障に罹っている患者さんは白内障手術も同時に行うことがあります。

白目の部分に手術機器を挿入する500ミクロン程度の小さな穴を3ヶ所あけます

  • 1つ目は術中に眼球の形態を保つための灌流液を入れます。
  • 2つ目は眼内を照らす照明を入れます。
  • 3つ目は硝子体を切除するカッターと呼ばれる器具やレーザーを入れます。

濁った硝子体を切除し、膜を取り除きます

硝子体を切除します。切除した分量だけ眼内に灌流液が入り置き換わっていきます。その後は疾患により、網膜上に張った膜をピンセットやはさみのような器具でめくったり、新生血管を電気凝固したり、網膜にレーザーを照射したりと必要に応じて処置を行います。

網膜剥離や黄斑円孔などは、灌流液をガスに入れ換え手術終了

  • ガスを注入した患者様は術後数日間うつむき姿勢をとって頂きます。
  • 手術時間は疾患により、軽症なら30分以内、重症の場合は2時間以上かかります。
  • 当院では全例通院治療を行っています。
  • 2年間で100例近い手術を行いましたが、日帰りで問題はありませんでした。

術機器

アルコン社製 「コンステレーション」

当院では最新の小切開硝子体手術を行っております。
小切開硝子体手術は、25ゲージ(約500ミクロン)と極めて細い器具を用いることで結膜を切る必要がありません。また器具を差し込む入口が非常に小さいので無縫合で手術を終えることができます。

まず利点としまして、術後の回復が早く、眼の違和感や炎症を大幅に軽減することができます。そのため当院では全症例で日帰り硝子体手術を行っています。
新田眼科では、最新式の硝子体手術用機械(アルコン社製コンステレーション)を導入しております。

応疾患

黄斑上膜(前膜)

眼球の奥にカメラのフィルムにあたる網膜という神経の集中した膜があります。その中心部分を黄斑と呼びます。黄斑の上にセロハンのような薄い膜が生じる病気を黄斑上膜といいます。進行しますと、ものが歪んで見え(変視症)、視力が低下していきます。あまり進行して網膜がだめにならないうちに、手術を行った方が予後は良いと言われています。ゆがみを自覚するか、視力が0.8くらいになりましたら、手術をお勧めしています。

黄斑上膜(前膜)手術前

手術前のOCT-黄斑が前方に牽引されています-

黄斑上膜(前膜)手術後

手術後のOCT-膜の牽引が消失して、黄斑の陥凹(へこみ)は回復しています-

黄斑円孔

硝子体の牽引により、黄斑に穴が開いてしまう病気です。物を見る中心の病気ですので、視力が極度に低下します。黄斑部網膜が変性する前の、早めの手術をお勧めしています。

黄斑円孔手術前

手術前のOCT-黄斑部に穴が生じています-

黄斑円孔手術後

手術後のOCT-黄斑円孔が閉鎖しています-

網膜静脈(分枝)閉塞症

網膜静脈が途中で狭窄してしまい、血流の低下に伴い、出血や浮腫をきたす病気です。黄斑に出血や浮腫がかかりますと、視力低下をきたします。20年以上前はレーザーしか治療法がなかったため、レーザーをした時代がありました。しかし、レーザーは当てた場所の神経を壊す破壊行為ですので、当院では最初に抗VEGF(ルセンテイス、アイリーア)の硝子体注射を行い、効果が無いようなら硝子体手術を選択するようにしています。もちろん、広範囲の出血の場合は、半年~1年後に新生血管から硝子体出血をきたすことがありますので、必要最小限のレーザーを慎重に行っています。

【何度か硝子体注射を施行したが、のう胞状黄斑浮腫が取れない症例】

網膜静脈(分枝)閉塞症手術前

手術前のOCT-のう胞状黄斑浮腫が黒く見えます-

網膜静脈(分枝)閉塞症手術後

手術後のOCT-黄斑浮腫が消失しています-

糖尿病網膜症

長年糖尿病のコントロールが不良な状態が続きますと、血管壁がもろくなり、網膜に出血や血液成分の漏出が生じてきます。特に黄斑に生じますと、糖尿病黄斑症と呼ぶ強いむくみが生じ、視力が低下します。はっきりとした網膜毛細血管瘤がある場合は、血管瘤を狙い撃ちするレーザーも効果があります。黄斑全体からじわーとにじんでくる浮腫には硝子体手術が効果的なことがあります。

糖尿病黄斑症

糖尿病黄斑症の初診時 レーザー前

汎網膜光凝固後

汎網膜光凝固後に抗VEGF注射をしても まだ黄斑浮腫が残っています

硝子体手術後

硝子体手術後に黄斑浮腫が消失しました

の他

網膜剥離、硝子体出血、眼内炎、硝子体黄斑牽引症候群、人工レンズの落下、白内障手術時の眼内レンズや核落下、など多くの病気に適応があります。ただし、どの手術にも合併症はありますので、常に手術のメリットと合併症のデメリットを考えて適応を決めるようにしています。十分に説明を行い、納得の上で手術を行うことは他の手術と同じです。

用について

70歳以上(1割負担) 70歳以上(2割負担) 70歳未満(3割負担)
硝子体茎顕微鏡下離断術
(膜処理)
14,000円 14,000円 120,000円